猫にとって穀物が多いストラバイト療法食がよくない2つの理由とは
の記事ではストラバイト対応療法食の多くが
穀物やグルテンを多用していることへの疑問について書きました。
なぜ療法食を作っているフードメーカーは
穀物やグルテンを多用するのでしょうか?
肉や魚を積極的に活用しない理由とは?
やっぱりコスト?良質なキャットフードを作るにはお金がかかるよね、という現実
キャットフードを作るとき、
生肉をそのまま使用するのはどうやら結構コストがかかるようです。
○○ミール、などと呼ばれるミールを使うほうが安上がり。
これは様々なキャットフードの値段と原材料を比較して得た結論ですが、
困ったことに、ミールと呼ばれるものは猫のストラバイト予防や治療に必要な
含流アミノ酸がかなり目減りしているんです。
含流アミノ酸ってなんですか?
ハイ、含流アミノ酸とはタンパク質の成分の一種で
オシッコを酸性に導くことで、膀胱炎やストラバイトの治療、予防に有効なアミノ酸です。
多くのキャットフードには「メチオニン」という含流アミノ酸が配合されています。
生肉はお高い、ミールは安いけど含流アミノ酸が少ない。
ではストラバイト治療に必要な含流アミノ酸をどうやってお安く確保して
キャットフードを作るか?
それが穀物やグルテンを多用する理由なのだと、管理人もみじは思います。
日々の生活で、スーパーで食料品を買っていればわかりますが
肉や魚より、米や麦のほうがお安いですよね。
ネットでグルテンと呼ばれるものの値段を調べてみたのですが、
おおむね1kgあたり1000円~1500円くらいです、これまたお安い。
一般消費者向けの商品でこれくらいなので
工場向けのものなら大量ロットでもっと安くなっているでしょう。
肉や魚をそのまま使うより、米や麦などの穀物や
グルテンを使ってキャットフードを作ったほうが、
「コスパがいい」のです。
猫のストラバイト対応の療法食、普通に作るのは難しい?
含流アミノ酸が熱で破壊されることは
猫のストラバイトや膀胱炎、ホントの原因は含流アミノ酸の不足にアリ?
で述べましたが、
キャットフードはすべて加熱されています。
特にドライフードは見てわかる通り、
見た目では何が入っているのかまったくわからないくらいまで
しっかり加熱されています。
たとえ生肉を使用していても、加熱しなきゃならないわけで、
そのせいで含流アミノ酸はしっかり目減りしてしまいます。
肉や魚には含流アミノ酸が豊富に含まれていて、
本来肉食である猫にふさわしい食事であれば
含流アミノ酸が不足するなんてことはあり得ないのです。
が、加熱してしまう以上、含流アミノ酸は減ってしまう。
このジレンマどうしましょう??
それを簡単に解決してくれたのが穀物やグルテンだったんですね~。
穀物やグルテンは粉状に加工されても含流アミノ酸の量はさほど変わりません。
生肉はドライフードにするためには相当の加熱が必要でしょうが、
最初から粉になっている穀物やグルテンならさほどの加熱は必要ない。
だからドライフードに使用しても含流アミノ酸の損失が少ないはず。
お手軽に、低コストで含流アミノ酸の確保ができる
キャットフードメーカーにしてみれば、ストラバイトの療法食を作るとき、
穀物やグルテンは非常に優れた食材なんですね。
まとめ
コスト面で考えると、穀物やグルテンは
非常に優れた含流アミノ酸の供給源です。
だからほとんどのストラバイト対応療法食には
穀物やグルテンが多用されている。
わかってみると単純なことでしたが、
飼い主である私たちは、多量の穀物やグルテンを猫に与えることの
デメリットもしっかり理解しておく必要があると思います。
そんなデメリットもあるストラバイト対応療法食、
再発したら困るから、獣医さんに言われたから…と
ずっと与え続けているとどうなってしまうのでしょうか?
この記事では、ストラバイト対応療法食を長い間与え続けることにで
猫に起きてしまうかもしれない危険について、わかりやすく説明しています。
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