ビフィズス菌はもう古い!?新たにわかった猫の善玉菌、フェカリス菌とは?

猫にとっての善玉菌、フェカリス菌猫のための腸内環境改善計画

長い間、猫の腸内環境を整えるために必要なのは「ビフィズス菌」だと信じられてきました。

しかし最近の新しい研究では、猫に必要な腸内菌はビフィズス菌ではなく、
「腸球菌」と呼ばれる菌だということがわかってきています。

猫の腸内環境、ヒトとはどう違っていた?

ヒトにおいてはビフィズス菌が優勢菌であり、
加齢に伴ってその数が減少することが知られています。
今回の研究においてネコでは乳酸を産生する菌である腸球菌が優勢菌であり、
加齢に伴って減少することが確認されました。
また、ビフィズス菌および乳酸桿菌は優勢菌ではないことが分かりました。

これは2017年に、日清ペットフード(株)が東京大学との共同研究の結果を発表した
「ネコにおける加齢に伴う腸内細菌叢そうの変化」(原文は英語でした)という論文からの
引用です。

ヒトはビフィズス菌だけど、猫は違うよ。腸球菌だよ、という結果が出た。

ちょっと驚きの結果ですね。
キャットフードの世界では、乳酸菌サプリと言えば、たいていビフィズス菌が配合されていますが
これが実は間違い、は言い過ぎとしても猫の腸内環境には合っていなかったというわけで、
今までの常識がひっくり返ってしまった感じです。

ちなみに、犬もヒトとは違い、腸内に多くいるのはビフィズス菌ではなく、
乳酸桿菌と呼ばれる種類のものが優勢菌になっていたそうです。

腸球菌とは?猫にとって善玉菌とは限らないってホント?

「腸球菌」ってどんな菌なのでしょう?
あまり聞いたことがない、という人も多いんじゃないかな。
管理人もみじもよくわからなかったので、いろいろ調べてみましたよ。

Wikipediaからの引用によると

腸球菌(ちょうきゅうきん)とは、主にヒトを含むほ乳類の腸管内に
存在する常在菌のうち、球菌の形態をとるものを指す

「腸球菌」は特定の菌の名前ではなく、丸い形をした腸内菌全体の呼び名なんですね。
腸球菌は約20種類ほどあるようですが、ちょっと気になったのが、以下の文章です。

腸球菌は通常、健康な人の腸に存在していますが、ときに感染症を引き起こします。

これはMSD(株)という製薬会社が作成している、医学に関するトピックをまとめた
サイトで見つけたものです。

ヒトにとって優勢菌であるビフィズス菌は間違いなく善玉菌です。
だからこそ歳をとって減っていくのを防ぐために、腸内環境をよくするために
積極的に摂取しましょう、というわけなんですが、果たして腸球菌はどうなんでしょう?

普段は何もしないけど、時に感染症を引き起こす、というと、善玉菌というより日和見菌です。
大丈夫なのか?腸球菌。

どんな感染症を起こすのか、というと色々あったのですが、
気になったのは「尿路感染症」もそのひとつに挙げられていたことです。
尿路感染症とは、猫にとって天敵ともいえる膀胱炎やストラバイトのことです。
ホントに大丈夫なのか?腸球菌…

安全な腸球菌もある!加熱殺菌されたフェカリス菌とは?

腸球菌に対してちょっと不安を感じた管理人もみじですが、
気を取り直してさらに調べてみました。

すると腸球菌の一種で「フェカリス菌」というのが
健康面での効果に優れた善玉菌であることがわかりました!

さらに、今あるフェカリス菌配合の食品やサプリメントに入っているフェカリス菌は
すべて加熱殺菌してある、いわば死んだ菌なんですね。
死んでるなら感染症を引き起こす心配もありませんから、安全な腸球菌と言えるでしょう。

「でも、死んでる菌なんて意味ないですよね?」
いえいえ、そんなことはないんです。

昔は死んだ菌には健康上の効果はないものとされ、
「生きて腸まで届く」菌でないと意味がないと思われていましたが、
最近では死んだ菌(死菌といいます)にも生きた菌と同様の効果があると認められているんです。

このことは、光岡知足という微生物学者が
「プロバイオティクスの歴史と進化」というタイトルの論文のなかで

殺菌酸乳の保険効果が検討された結果、摂取した乳酸菌は死菌であっても生菌と同等の整腸効果、感染防御、免疫賦活効果、抗腫瘍効果、高血圧抑制効果が明らかになり、「バイオジェニックス」という新しい概念を提唱した。

のように述べています。

この光岡知足という人、ヒトを含む動物の腸管内に住む腸内細菌の研究では
すごく著名な人らしく、腸内環境のことを調べているとイヤというほど当たります。

「善玉菌」「悪玉菌」という言葉を最初に使った人としても有名です。
管理人もみじは調べついでにこの人の書いた書籍もいくつか購入しましたが、
とても良い買い物をしたと思ってます、参考になりました。

フェカリス菌の効果とは?猫にとってうれしいことがたくさん

フェカリス菌は腸の中でどういう働きをしてくれるのでしょうか?

1.腸内環境を整える、どんな猫にも必要なこと

猫は腸内環境が悪化しやすいので、年齢や健康状態を問わず、
腸内環境を整えてくれる機能はとてもありがたいですね。
(猫って腸内環境が悪化しやすいの?なぜ?と思ってくれた人は
猫の腸内環境が悪化しやすいたった1つの理由とは?を読んでみて!)

小腸にはパイエル板というものがあって、
ここには体全体の60%以上の免疫細胞が集まっています。
パイエル板には小さな穴がたくさん開いているのですが、
この穴に乳酸菌が入ると免疫反応が活発になり、
それによって腸内の善玉菌が増加し、腸内環境を整えてくれるんです。

また、善玉菌は酸性環境を好みますが、悪玉菌はアルカリが大好き。
乳酸菌の一種であるフェカリス菌は、腸の中でエサとなる物質を発酵、分解するときに
酪酸などの酸性物質を出すことで、腸の中を酸性にして悪玉菌が増えるのを防いでくれます。

さらに、腸内が酸性になると、腸のぜん動運動が活発になるので便秘にも効果的。

2.血圧を下げる効果!慢性腎不全の猫には特にありがたい

最近の研究で明らかになりましたが、 
フェカリス菌に含まれるアデノシンという成分が、血管を広げて血圧を下げてくれます。

これは慢性腎不全の猫にはうれしい効果ですよね。
1.で書いたように、フェカリス菌は腸内環境を改善して便秘にも効果があるので
これまた腎不全にはうれしい効果。
薬に頼ってしまう前に、腸内環境を整えることが大切だな、と実感させられます。

ちなみに、アデノシンはヒトの世界では育毛剤として有名です。
猫の毛並みにもよい効果がある…かも?

3.免疫力を上げる!感染症の猫にうれしい効果

いま、フェカリス菌で一番注目されているのが、免疫力を上げる効果です。

1.で、小腸にあるパイエル板の穴に乳酸菌が入る、と書きましたが
入った乳酸菌はその後穴を通過してマクロファージというものに食べられちゃいます。

マクロファージとは、免疫細胞の司令塔的役割を持っていて、
食べた乳酸菌の種類を分析してそれぞれに合った免疫物質を出してくれるんです。

だから、腸内環境が整って腸の中に乳酸菌がたっぷりあると、
免疫物質もたっぷり、そして免疫力がアップするという仕組みなんですね。

これは猫エイズや猫白血病などの感染症キャリアの猫にとって
とても頼もしい味方になってくれると思いませんか?

そして、フェカリス菌の場合、生きている菌より死んだ菌、
死菌のほうが免疫力アップの効果が高いと言われていて
死菌のほうが3倍も免疫力を高める効果があるとされています。
これはなかなか心強いですね!

まとめ~猫には猫の乳酸菌、フェカリス菌に注目!

某整腸剤のコマーシャルに
「人には人の乳酸菌」というフレーズがありますが、
「猫には猫の乳酸菌」があったんですね。

フェカリス菌を配合したキャットフードはまだあまりありませんが
サプリメントはぼちぼち販売されるようになってきたようです。

愛猫の健康と長生きのため、腸活にフェカリス菌を試してみませんか?

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