猫の食事回数、正解は?理想のご飯の与え方を考えてみよう!

猫の食事、栄養

あなたの愛猫、食事は1日何回にしていますか?

猫の食事回数は何回がいいのか?
この記事では、猫の食事回数、与え方について書いています。

目からウロコの知識もあります!
愛猫の食事の与え方で悩んでいる飼い主さん必見!

管理人もみじの結論!回数は多めが正解、置き餌もOK!

最初に管理人もみじの意見を書いちゃいますが、
基本的に回数は多めがいいと思っています。

一度に大量に食べてしまうことがない猫さんなら
置き餌でもいいし、
留守の長いご家庭なら、
自動給餌器を使ってもいい。

1日3~4回、なんならそれ以上でも全然問題なし。

猫には、多めの食事回数、
ちょこちょこ食いがあっていると考えています。

猫の食事回数、多めのよいところは?

猫の食事回数を多めにすることの
メリットはたくさんあります!

主に、猫の消化器官に優しいことが理由ですが
ほかにも猫の腎臓ケアのポイントになるものもあります。
(↑↑↑ココ重要!)

吐き戻しや空腹時の嘔吐予防になる

食べたものを吐き出してしまったり
病気でなくとも嘔吐をしてしまうことは
猫を飼っているあなたなら、経験したことも多いと思います。

食べてすぐに、まだ形の残っているドライフードを
そのまま吐き出してしまうことを
「吐き戻し」と言いますが、
吐き戻しの主な原因は
「1度にたくさん食べてしまう」ことです。

また、空腹時に白い泡のような液体や
黄色っぽい液体を吐いてしまうこともよくあること。
これは、空腹時間を減らすことでかなり防げます。

1度にたくさん食べないこと。
空腹時間を減らすこと。

このふたつが猫の吐き戻しや嘔吐の予防に
有効なわけですが、
このふたつをかなえてくれるのが
「食事回数多め」なんです。

食事の回数を増やせば、
1度の食事に与える量を減らせますし
回数が増えることで空腹時間も減るからです。

消化器官への負担を減らせる

人間だって、1度にたくさん食べたら
胃もたれを起こしたりしますよね。

猫も同じ、1度に食べる量が多いと
消化器官に負担がかかりやすいです。

特に、子猫期の消化器官が未熟な時期と
シニア期の消化器官が衰えてくる時期には
1度にたくさん食べるよりは
回数を増やして1回の食事量を減らした方が
消化器官への負担が少ないです。

タンパク質を効率よく使える(腎臓ケア)

食事回数が多いと、タンパク質を効率よく使える。

管理人もみじは、これこそが
ちょこちょこ食いの最大のメリットだと
考えています。

タンパク質を無駄なく効率よく使うことは
腎臓ケアに直結することでもあります。

「タンパク質を効率よく使う」とは?

エネルギー(カロリー)になる栄養素は
タンパク質、脂肪、糖質(炭水化物)の3つ。

このうち、脂肪と糖質は
ある程度体に貯蔵できますが
タンパク質は貯蔵ができません。

貯蔵ができないために
使いたいときに不足してしまう、という
状態になりやすいのがタンパク質です。

逆に、貯蔵ができないために
余った分も、もれなく代謝されてしまいます。

タンパク質は、筋肉だけではなく
皮膚や被毛、血液や内臓、血管など
体のあらゆる組織が必要とする栄養素であり、
エネルギーとして体を動かすために
利用できるものでもあります。

でも、余ってしまえば
何の役にも立たずに、ただ代謝され
BUNという腎臓の仕事を増やしてしまう
ものだけを生成して排泄されてしまうんです。

これは、腎臓にとってデメリットでしかありません。

使いたいときに不足する状態にならないよう、
余らせて無駄に使われないよう、
タンパク質はこまめに摂取するのがよい。

これが管理人もみじの考えで、
この考えに基づくと
効率の良いタンパク質の摂取には
多めの食事回数がおすすめ、
ということになるんです。

使いたいときにタンパク質が不足!その時猫の体は何をする?

すでに書いたように、
タンパク質は体に貯蔵できない栄養素。

余ったら役に立たないまま代謝され
BUNを生成して排泄される。
これは腎臓にとってデメリットでしかありません。

では、足りない時はどうなんでしょうか?

タンパク質を使いたいけど
長い間空腹で、口から入るタンパク質がない!

そんな時、猫の体はどうやって
タンパク質を調達するのでしょうか?

答えは
「筋肉を消費してタンパク質を調達する」です。

つまり、口から入るタンパク質が不足すると
筋肉を減らしてしまうんですね。

もちろん、この後食事をして
タンパク質を摂取できれば
また筋肉は作られます。

でも、そんな回りくどいことをして
体に余計なエネルギーを使わせるより
必要な時にきちんと
タンパク質を口から摂取したほうが
いいと思いませんか?

特に、年齢を重ねた猫さんは
若いころのように素早く筋肉を作ることが
難しくなってきます。

筋肉量の低下は
体力、免疫力の低下に直結してしまう。

必要な時に、タンパク質を口から摂取できるよう、
食事回数は多めのほうがいい。
管理人もみじはそう考えています。

猫の体は常に一定量のタンパク質を必要とする!

必要な時に、タンパク質を口から摂取できるよう
猫の食事回数は多めがおすすめ。

ここまでその理由を書いてきましたが
肉食獣の猫には、さらに切実に、
こまめなタンパク質摂取が大切なんです。

それは
「常に一定量の糖新生をしてしまうから」
です。

糖新生とは、
糖質(炭水化物)以外の物質から
ブドウ糖を作り出す働きのことです。

ブドウ糖は、体を動かすために必要なエネルギー源。
特に脳はブドウ糖以外のものを
エネルギーとして使うことができないので
体にとって必須のものです。

糖質以外、と言いますが
実際の糖新生は90%以上が
タンパク質を使って行われます。

この糖新生、
本来は糖質が足りていれば必要ないのですが
肉食獣の猫の場合、
必要ない時でも、一定量の糖新生をしてしまいます。

肉食獣として、糖質摂取が極端に少ない食事を
続けてきた体がそういう仕組みを作り上げました。

猫は高タンパクの食事がよい、と言われるのも
この猫特有の糖新生が主な理由です。

じゃあ、糖新生をする時に
タンパク質が不足していたらどうなるの?

はい、すでに書いたことと同じように
不足すれば筋肉を使ってしまうんですね。

体を作るために必要な分だけではなく、
糖新生をするためにもタンパク質が必要。

つまり、猫は
常にこまめなタンパク質摂取が
とても大切なんです。

この猫独特の糖新生を考えても
こまめなタンパク質摂取のためには
食事回数多めがおすすめですよ。

糖新生を知れば、猫の体、必要な食事がより深く理解できる!
ここまでのまとめ

猫の食事回数を多くするとメリットがいっぱい!

  • 吐き戻しや空腹時の嘔吐が予防できる!
  • 消化器官への負担が減らせる!
  • 腎臓ケアにもなりますよ!(タンパク質の無駄遣いをなくす)

猫の食事回数、多めのデメリットは?

ここまで、猫の食事回数は多めがおすすめ、
ということで、
その理由も書いてきましたが、
多めの食事回数には
ひとつだけデメリットがあります。

それは
うっかりストラバイト」です。

管理人もみじ自身は、
これをほとんど気にしていません。
実際、我が家の猫がまだ若いころ、
うっかりストラバイトと思われるものが
できましたが
なにもせずに普段通りに過ごさせていました。

もちろん、そのまま健康に過ごしていますよ。

「うっかりストラバイト」とは?

「うっかりストラバイト」とは、
スミマセン、管理人もみじが勝手に作った言葉です。

文字通り、
うっかりできちゃったストラバイトのことで
個人的には病気とは区別して考えるものであり
基本的に治療は必要ないと考えています。

うっかりストラバイトができてしまう理由とは?

「うっかりストラバイト」ができてしまう原因は
ちょこちょこ食事をする、食事回数を増やすことで
空腹時間が少なくなることです。

知っている人も多いと思いますが、
ストラバイトはアルカリ尿で作られやすく
酸性尿だと作られにくくなります。

だから猫のオシッコは
中性~弱酸性くらいのphが理想とされていますが
空腹時間が少ないと、
尿phがアルカリに傾きやすくなることもあるんです。

簡単に説明すると。

食事をすると胃酸が分泌されますよね。
胃酸は強酸性の液体なので、
その都度、体の中の酸性物質を消費します。

胃酸に酸性物質を使われてしまうことで
オシッコに流れ込む酸性物質が
不足することもあるんです。

だから、ヒトでも猫でも
食後しばらくしてのオシッコは
アルカリに傾くことがわりとよくあるんですよ。

これは病気でもなんでもない、
生理現象みたいなものです。
健康な猫でも起こります。

そして空腹になれば
胃酸の分泌もなくなるので
酸性物質の不足も解消され
オシッコはアルカリ状態から脱却できます。

でも、食事回数が多いちょこちょこ食いだと
空腹時間が少なくなるので
食事回数の少ない猫さんに比べると
尿phがアルカリに傾く時間が長くなる、
という可能性もあるんです。

そんな時に、うっかりできてしまうストラバイトを
管理人もみじは「うっかりストラバイト」と
呼んでいるのです。

「うっかりストラバイト」、対策は?

すでに述べたように
管理人もみじは「うっかりストラバイト」は
基本気にしません。

食事回数を増やしても
たとえうっかりでもストラバイトなんて
全然できない猫さんだってたくさんいます。

でも、ストラバイトができたら心配です!

はい、そうですよね。
そう思う気持ちもとってもよくわかります。

うっかりストラバイトの対策には
空腹時間とちょこちょこ食いの時間に
メリハリをつけてあげるとよいですよ。

例えば、夜。
飼い主であるあなたが寝ている時間には
置き餌をしない。

仕事で留守が長いのなら
自動給餌器のセットを工夫して
空腹時間を作る。

など、1日のうちどこかで
1回は空腹時間を作ってあげるとよいです。

空腹になると、尿phは酸性に傾きやすくなります。
健康な猫さんなら、食後に尿phがアルカリに傾いても
1度の空腹時間できっちり酸性に戻せます。

もし、うっかりストラバイトができてしまっても
空腹時間の酸性尿でストラバイトは溶けてくれるでしょう。

管理人もみじはどうしてる?猫の食事回数はとても多め

最後に、管理人もみじの猫たちの
食事回数について書いてみたいと思います。

我が家ではドライフードとウェットフードを
併用して与えています。

ウェットフードが好きな猫には
1日3回~4回、ウェットフードを与えます。

ウェットフードがやや苦手な猫には
1日1回~2回です。

そしてドライフードは基本置き餌。
いつでも食べられるようにしてあるし
管理人もみじが寝る前には
少し多めに置いておきます。

日頃の様子を見るに

ジジ16歳
ジジ16歳

ワタシは1日7回~8回ね。
一度にたくさん食べると
吐き戻しちゃうのよね。

ナナ16歳
ナナ16歳

ワタシは1日5回くらいよ。
もっと多い日もあるかもしれないわ。

グレ4歳
グレ4歳

ワタシは4回くらいかなあ。

ウェットフードが大好きだから
ドライはあんまり食べないんです~。

とまあ、こんな感じ。

ジジは典型的なちょこちょこ食い大好き猫です。
1度に5gくらいしか食べないこともあり、
たまに1度にたくさん食べると大抵吐き戻します。

ナナはジジに比べると
1度に食べる量が多いので
これくらいの回数でちょうどよい感じ。

グレの食事回数が
ジジやナナと比べて少ないのは
この子がウェットフード大好き猫だからです。
ウェットフードの置き餌はできないし、
置き餌にしてあるドライは
1日1回食べるくらいなので
自然とこういう形になりました。

長年、このスタイルで食事を与えていますが
ストラバイトや膀胱炎になったことは
3頭とも1度もないです。

それはたぶん、「腸活」の効果だと思います。
腸内環境が整っていると、免疫力が上がるので
細菌感染が主原因のストラバイトや膀胱炎を
よせつけなくなっているのかな、と。

ストラバイトや膀胱炎のきっかけは
ほとんどが細菌感染。

細菌を寄せつけない体を作るためにも
免疫力を高める効果がある
「腸活」はとてもおすすめですよ!

コメント

  1. かりん より:

    もみじさん⭐︎

    いつも大変参考にさせてもらっています(^^)食の大切さ、納得してサイトから勉強させて頂いています。

    【質問】
    ジジちゃん、ナナちゃん、グレちゃん、それぞれに個体差があり、食事回数も違うとの事ですが、例えば一匹がチョコチョコ食べで残していた場合、他のニャンちゃんがそれを食べてしまう事はありませんか?

    実は、ウチがそれで…汗
    一匹が痩せていき、別の一匹が猛烈に太ってしまって気がついたので

    どのように、上手に分けているのかなぁと…

    別件ですが、もみじさんのブログのおかげで、フルーツザイム、乳酸菌などを与え始めて、黒いカリカリウンチだった子が、フワフワのウンチになりはじめ、毛並みもキレイになってきました!ありがとうございます

    • もみじ より:

      かりんさんこんにちは。
      お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。

      残したフードを他の猫が食べてしまう、というのは
      我が家でも普通に起こっています。
      我が家では、ドライは置き餌が基本なので
      互いが互いのフードをつまみ食いというのは
      日常的な風景です。

      グレにはジジやナナとは別のドライを与えますが
      ジジやナナはグレが食べているドライはあまり好きではないようで
      ほとんど食べないです。
      このあたりは猫の嗜好の要素もありますね。

      しかし、我が家の猫たちはフルーツザイムのおかげか
      必要以上に食べてしまうことはないんですよ。
      残っていても知らんぷりなことも多々あります。
      なので体重、体形に関しては特に問題なく過ごせています。

      かりんさんもフルーツザイムを与え始めたとのこと、
      もう少し様子をみてもよいのでは?
      個体差はありますが、本当に食事量が減りますし
      余計に食べたがるということがなくなります。
      (好物のおやつは別腹のようですがw)

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