高品質、良質なキャットフードとは?選び方がすぐわかる、3つのポイント教えます!

猫の食事、栄養

「猫の健康のために高品質なキャットフードを与えましょう」
「○○(なにか病気の名前)にならないよう、良質な食事を与えましょう」

猫の食事や病気についてよく目にする言葉ですが、
高品質な、良質なキャットフードっていったいどんなものなんでしょうか?

高品質とか良質とか言われても
ばくぜんとし過ぎていて、よくわからないですよね。

この記事では、管理人もみじの考える
キャットフードの品質、選び方についてわかりやすく説明しています。

高品質なキャットフードを見分けるポイント、基本は3つ!

どの年齢の猫でも、どんな健康状態の猫でも、
良質なキャットフードを選ぶときに
気をつけたいポイントは3つ。

  • 食品添加物不使用
  • 糖質控えめ
  • アミノ酸スコアが高い

この3つが基本、かつ重要です。

ここから、この3つの大切なポイントについて
詳しく説明していきますね。

食品添加物を使用していないキャットフードを選ぶ!

食品添加物とひとくちに言っても種類は色々。

着色料、保存料、ph調整剤、調味料…
キャットフードにもさまざまな添加物が使用されています。

食品添加物はヒトの世界でも、発がん性やリンの過剰摂取など
健康上の問題がさまざまに取りざたされていますが、
ただちに健康被害があるようなものはほぼありません。

3食3度、全部添加物まみれの食事ばっかりだったら
長期的にはなんらかの悪影響があるとは思うんですが、
そうでなければ、さほど神経質にならなくてもよいのでは?と
ずぼらな管理人もみじは思ったりもします。
ヒトならね。

でも猫は?

管理人もみじは猫の場合、ちょっと事情が違う、と考えています。

食品添加物が、猫の腎臓に負担をかけるが2つの理由とは?

食品添加物が猫の腎臓に負担をかけてしまうことには
2つの理由があります。

食品添加物を処理する負担

肝臓と腎臓は、体に入ってきた毒素を解毒→排出する臓器、
いわば毒素排出マシンです。

肝臓は、毒素を安全な物質に変換する役目を担っています。
代表的なのが、腎機能の目安になる、血液検査でおなじみのBUNでしょうか。
タンパク質を代謝した時にできる強い毒素であるアンモニアを
無毒な尿素窒素(BUN)に変えるのが肝臓の仕事です。

アンモニア以外にも、腸管から吸収された悪玉菌が作り出す毒素や
薬品類など、体に害をなすあらゆるものを分解、変換するのが肝臓の仕事。
ヒトならアルコールの分解も肝臓でしますよね。
食品添加物も、もちろん肝臓で処理されます。

そして、肝臓で処理されたものをオシッコと一緒に排出させるのが
腎臓の大切な仕事のひとつ。
腎不全状態では、これがうまくできなくなるので
血液中にBUNをはじめとする排出すべきものが溜まりやすくなります。

肝臓で処理して→腎臓でろ過して→オシッコといっしょにポイっと捨てる

これが一連の流れですが、
この作業が多ければ多いほど、肝臓も腎臓も負担が増えます。

肝臓はまだいいんです、肝細胞は再生しますから。

でも腎臓は再生しません、壊れたらそれで終わり。
いわば消耗品。

そして、猫はヒトや犬とは違い、
ネフロンと呼ばれる腎臓の機能ユニットが少ないこと、
オシッコの再吸収能力が高く、オシッコが濃くなりやすいこと、
AIMタンパクがほぼ機能していないことなどから
ヒトや犬より腎不全になりやすい生き物です。

か弱い猫の腎臓。
食品添加物なんかで無駄に消耗させたくない、というのが
管理人もみじの考えです。

知らない間にリン過剰になるリスクも?

継続的に食品添加物を含むフードを与えていると
リン過剰になるリスクが増大します。

なぜなら、食品添加物には
無機リンが含まれているものがけっこう多いからです。

無機リンとは、自然な食べ物に含まれるリンではなく
ズバリ食品添加物に使用されるようなものです。

食べ物に含まれるリンは有機リンですが
無機リンと有機リンでは
体への吸収率がかなり違うんです。

有機リンが20%~60%なのに対し、
無機リンはほぼ100%体に吸収されてしまいます。

キャットフードの袋などに
リンの値が1%とか書かれているのを
見たことがある人も多いと思いますが
同じ1%でも、有機リンだけのフードと
無機リンを含む食品添加物を使用したフードでは
体に取り込まれるリンの量が違ってくるよ、ってことです。

たまのおやつ、くらいなら
たいした悪影響はないと思います。
でも普段の食事に食品添加物を使用したものを
長く継続して与えていると
知らない間にリン過剰になるリスクもあるんだよ、
ということもぜひ知っておいてもらいたいことです。

食品添加物によるリン過剰リスクがさらに深くわかる記事

また、一見無添加、安全なフードのように見えても
じつはこっそり添加物が入ってました、という場合もあります。
このあたりも要チェックですね。

ここまでのまとめ

  • 食品添加物は猫の肝臓や腎臓、特に腎臓に負担をかけてしまう
  • 加工品の一部には食品添加物が使用されていることもある
  • 食品添加物不使用のフードを選ぼう!

栄養バランス、糖質(炭水化物)を意識しよう!

「猫は糖質で太る」。

脂肪ではなく、糖質で太るのが猫。
これが管理人もみじの考え方です。

そして、猫にとって多すぎる糖質は
膵炎や糖尿病になってしまうリスクも高まる、
管理人もみじはそう考えています。

糖質を分解する酵素はアミラーゼ。
糖質を摂取した時に血糖値をコントロールするために
分泌されるのがインスリン。

これ、どちらも膵臓から分泌されるんです。

肉食動物として長く生きてきた猫は
糖質の処理が苦手、というか機能が不十分。

糖質を分解する酵素、アミラーゼの産生が
ヒトや犬より少なく、
同じ量の糖質を摂取しても、ヒトや犬より
多量のインスリン分泌を必要とします。

糖質の多い食事を与え続けることで、
猫の膵臓が疲弊し炎症を起こせば膵炎、
疲弊した膵臓がインスリン分泌を滞らせれば糖尿病です。

管理人もみじは、猫には糖質の少ない食事を強くおすすめしています。

糖質量の目安、ドライフードならどれくらい?超カンタン目安ですぐわかる

ウェットフードなら、どれを選んでも
糖質はゼロかとても少ないかのどちらかです。

でもドライフードは、商品によって糖質量はさまざま。
全体的には、猫にとって多すぎるものばかりが目につきます。

管理人もみじがおすすめするのは
保証分析値にある、タンパク質と脂肪の配合率、
これを足して50%以上になるものです。

たとえば、こんな感じ。

 

上の画像の赤線部分が、タンパク質と脂肪です。
それぞれを足すと、左は30.0+12.0=42.0%、残念な感じです。
右だと34%+18%=52%、合格です。

なぜ、タンパク質+脂肪が50%以上がおすすめなのか?

猫せんせい
猫せんせい

うむ、それだと糖質が少なくなるからですな。

猫せんせいに先に言われてしまいましたが、その通り!
タンパク質や脂肪が多いと、糖質が少なくなるんです。

カロリーにできる栄養素は、タンパク質、脂肪、糖質の3つだけ。
なので、タンパク質や脂肪が多く、このふたつで賄うカロリーが多ければ
自然と糖質で賄う分が減るんです。

現状、ドライフードでタンパク質+脂肪が50%を超えるものは少なく、
60%以上のものは数えるほどしかありません。
それ以上のものは見たことがない。

なので、選ぶときの基準として
タンパク質+脂肪が50%以上、と言うのが
現実的な数字かな、と考えてのおすすめです。

他の栄養素、ビタミンやミネラル、繊維質の量にもよりますが、
タンパク質+脂肪が50%くらいのものだと
糖質はだいたい30%台になります。

糖質の配合率は、保証分析値には記載されていないので
正確な糖質量を知るには、計算する必要がありますが
いちいち計算しなくてもざっくりわかりやすい目安、ということで
タンパク質+脂肪が50%以上、というのをおすすめしています。

ちなみに、糖質量の計算方法はこちらでご紹介してます。
キャットフードに含まれる糖質を計算するカンタンな方法
引き算だけのカンタン計算なので、正確に知りたい方にはおすすめですよ。

ここまでのまとめ

  • 猫は糖質(炭水化物)で太る!肥満防止には糖質の少ないフードがおすすめ
  • 糖質の多い食事は、膵炎や糖尿病のリスクも高まる
  • ドライキャットフードなら、タンパク質+脂肪が50%以上のものを選ぼう!

キャットフード、特にタンパク質のアミノ酸スコアが重要!

管理人もみじは、タンパク質源として
動物性のものだけを使用したキャットフードをおすすめしています。

それはなぜか?

猫せんせい
猫せんせい

うむ、アミノ酸スコアを
できるだけ100に近づけたいからですな。

猫せんせいに先に言われてしまいましたが、その通り!
アミノ酸スコアが猫の健康、特に腎臓ケアにとても重要だからです。

 

アミノ酸スコアってなに?
猫にどういう関係があるの?

ハイ、アミノ酸スコアとは、タンパク質の品質を数字で表したものです。

ヒトにも猫にも、体の中で作れないので
食べ物から摂取するしかないタンパク質があります。

これらを必須アミノ酸、って言うんですが
この必須アミノ酸がどれだけバランスよく含まれているか、を
計る目安がアミノ酸スコアなんです。

では、アミノ酸スコアが高いタンパク質、低いタンパク質とでは
どういう違いがあるのでしょうか?

それは体の中で利用される効率。

上の図は、「必須アミノ酸の桶理論」と呼ばれるものですが、
体の中でタンパク質を効率よく作るために
必須アミノ酸のバランスが大切であることを
説明するためによく使われます。

桶を作るために必要な板の一枚一枚を、必須アミノ酸にたとえています。
桶の中の水が体の中で作られるタンパク質です。

左の絵のように、必須アミノ酸のバランスがよいと
タンパク質を無駄なく、最大限に作ることができますが、
バランスが悪いと、右の絵のように作れるタンパク質の量が減ってしまいます。

同じ量のタンパク質を食べても、
アミノ酸スコアによって、体内で作られるタンパク質の量に
違いが出るよ、ってことです。

アミノ酸スコアは、100が満点、これは左の絵のような状態ですね。
バランスが悪くなるにしたがって、点数が低くなります。

同じ量を食べるなら、アミノ酸スコアの高いタンパク質を食べて
体内で効率よくタンパク質を作ってくれるほうが良いのはもちろんですが
猫にとってさらに重要なのは、余ってしまうアミノ酸の問題です。

上の画像で言えば、右の絵にある桶からこぼれてしまった水。
これが余ってしまうアミノ酸ですが、
これってどうなると思いますか?

体に貯めておいてあとで使うとか?

猫せんせい
猫せんせい

いやいや、残念なことに
アミノ酸は体に貯めておけないんですよ。

またしても猫せんせいに先に言われてしまいましたが、その通り!
アミノ酸は体に貯めておけません。
口から入ったタンパク質は、アミノ酸に分解され
最終的に、その全部が余すことなく代謝されます。

タンパク質が代謝されるときにできるのは「BUN」(尿素窒素)。
BUNは、腎臓でろ過されオシッコと一緒に排泄されますが
BUNってどこかで聞いたことがありませんか?

猫の腎臓が悪くなると増えてくるヤツだっけ?

その通り!BUNとは血液検査でおなじみの、
腎機能を知るための目安になるものです。

腎機能が低下すると、本来オシッコと一緒に排泄されるはずのBUNが
血液中に残りやすくなるため、
腎臓の機能低下を知らせる指標となっています。

BUNは、タンパク質を代謝した時に作られるもの。
そしてタンパク質を分解する過程でできるアミノ酸は
体に貯めておけないから、すべて代謝される。

アミノ酸スコアが低いために
余ってタンパク質になりそこねた、
なんの役にも立てなかったアミノ酸も
もれなく代謝され、BUNを生成してしまう。

つまり、アミノ酸スコアの低いタンパク質は
腎臓に無駄な負担をかけることになってしまうんです。

おすすめのタンパク質は、アミノ酸スコアの高い肉や魚!

猫には、アミノ酸スコアの高いタンパク質が必要なこと、
アミノ酸スコアの低いタンパク質は
腎臓に無駄な負担をかけてしまうことを
理解してもらえたと思いますが、
では、アミノ酸スコアの高いタンパク質ってどんなものでしょうか?

猫せんせい
猫せんせい

うむ、肉や魚ですな。

ハイ、猫先生がおっしゃる通り!

肉や魚、卵など、動物性のタンパク質は
ほぼ全部がアミノ酸スコアが100、満点なんです。

キャットフードによく使われる食材の
アミノ酸スコアはこんな感じです。

鶏肉 100 白米 65
豚肉 100 玄米 68
牛肉 98 小麦 44
サーモン 100 トウモロコシ 42
マグロ 100 ジャガイモ 68

どうでしょう?
肉や魚がほぼ100点満点なのに対して
穀物や野菜はアミノ酸スコアがかなり低いですよね?

これが、管理人もみじが
キャットフードのタンパク質源として
動物性のものをおすすめする理由です。

避けたいタンパク質は植物性のもの!

肉や魚など、動物性タンパク質は
アミノ酸スコアが高いので、おすすめ。

それに比べると、植物性タンパク質は
アミノ酸スコアが低いのでおすすめしません。

じゃあ、穀物や野菜が入った
キャットフードはダメなの?

いえいえ、そんなことはありません。

穀物や野菜がそのまま配合されているなら問題ありません。
確かにアミノ酸スコアは低いですが、
穀物や野菜はそもそものタンパク質量が少ないので
(だいたい5%~10%くらい)
そんなに悪影響はないんです。

問題なのは、穀物や野菜から
タンパク質だけを抽出した食材です。

  • 小麦グルテン、コーングルテンなどのグルテン類
  • 植物性分離タンパク、超消化性小麦タンパク
  • ポテトプロテイン

一例として、上のようなものが挙げられます。

グルテン類や、植物からタンパク質だけを抽出した原材料は、
ほぼ100%がタンパク質。
穀物や野菜そのものより、タンパク質量が多い分、
悪影響も大きくなってしまいます。

このような原材料が入っていると、
フードとしてのアミノ酸スコアはダダ下がり。
腎臓に無駄な負担をかけてしまいます。

管理人もみじは、このようなタンパク質を使用しているフードは
まったくおすすめしません。

ここまでのまとめ

  • 猫の食事にはアミノ酸スコアが重要!
  • アミノ酸スコアの低い食事は、猫の腎臓に負担がかかる
  • アミノ酸スコアが高いのは肉や魚
  • 穀物や野菜からタンパク質だけを抽出した食材(グルテンなど)は
    アミノ酸スコアが低い、避けたい原材料です!

良質なキャットフード、おすすめベスト3!

  • 食品添加物不使用
  • 糖質控えめ(タンパク質+脂肪が50%以上)
  • アミノ酸スコアが高い

これが管理人もみじの考える、良質、高品質なキャットフード。

この3つの条件をクリアしているもので
管理人もみじが普段愛猫に与えているものをご紹介します。
どれも自信をもっておすすめできる高品質なフードだと思っています。
フード選びの参考にしてくださいね。

フード選びは、すべてにおいてこだわりすぎるのも
マイナスだと思っています。
欠点があっても、それを上回る長所があるフードもありますし
猫の健康状態によって、選び方も変わってくるからです。

そこを踏まえたうえで、参考にしていただければ、と思います。

オリジン オリジナルキャット

オリジンは、カナダのフードメーカー、
高タンパクフードの先駆けとして、
ご存じの方も多いかもしれませんね。

保証分析値  
タンパク質 40%
脂肪 20%
粗繊維

3%

灰分 8%
水分 10%

主な原材料

チキン(生)、ターキー(生)、へリング(生)、チキンレバー(生)、チキンハート(生)、ヘイク(生)、ターキーレバー(生)、鶏卵(生)、ディハイドレイテッド・チキン、ディハイドレイテッド・ターキー、ディハイドレイテッド・サバ、デハイドレイテッド・サーディン、デハイドレイテッド・へリング、鶏脂肪、赤レンズ豆、エンドウ豆、緑レンズ豆、ヒヨコ豆、レンズ豆繊維、ピント豆、エンドウ豆スターチ、白インゲン豆、ポラック油、ケルプ、カボチャ(生)、バターナッツスクワッシュ(生)、ズッキーニ(生)、ニンジン(生)、リンゴ(生)、洋梨(生)、チコリ根、ケール(生)、ホウレン草(生)、ビート葉(生)、カブラ菜(生)、クランベリー、ブルーベリー、サスカトゥーンベリー、ターメリック、ミルクシスル、バードック、ラベンダー、マーシュマロウ根、ローズヒップ、トコフェロール、クエン酸、ローズマリー抽出物

キャットフード オリジン

ちょい不揃いの楕円形、1cmくらいのやや大粒。

値段:340g 1584円
コスパ:10gあたり 46.5円

オリジンオリジナルキャットは
タンパク質40%、脂肪20%、合計で60%。
ざっくり計算すると、糖質は20%くらいでしょうか。
ドライのキャットフードとしては、
トップクラスの糖質量の少なさです。

食品添加物も、ミックストコフェロールのみ。
安全性の高いキャットフードと言えるでしょう。

植物性抽出タンパク不使用なので、
タンパク質のほとんどが動物性、
アミノ酸スコアも100(満点)に近いと思います。

また、オリジンの全体的な特徴として、
卵と内臓を多用していることを高く評価したいです。

卵は完全栄養食、と言われるくらい
栄養バランスがよい食品ですし
レバーなどの内臓は、タンパク質だけではなく
自然のビタミンAやBの頼もしい供給源です。

卵と内臓をこれだけ豊富に使っているキャットフードって
他にはないんじゃないかな?

ちなみに、原材料に出てくる
ディハイドレイテッドとは、
直訳すると「脱水した」という意味です。

ディハイドレイテッドチキン、とかありますが
干し肉みたいな感じかな?
低温乾燥された肉だと公式サイトに説明がありました。

ドライフードは水分の多い食材をたくさん使うのが難しいようで
生肉の配合量には限界があるようです。
なので、タンパク質量を増やそうと思ったら
ミール類に頼るメーカーが多いです。
(これはある程度仕方ないと思います)

オリジンは、ディハイドレイト肉や
フリーズドライ肉を利用することで
ミールに頼らなくても、40%という高タンパクを
達成できているのだな、と推測。

だからお値段も高い…のかな、と(汗

全年齢向けのフードです。

腎臓に不具合がなければ、何歳でも大丈夫ですよ。
我が家の14歳の猫たちの、つい最近までのメインフードでした。
(現在は2頭とも腎機能がうっすら低下してきたので、
別のフードを与えています)

オリジン キャット&キトゥン

高タンパク高脂肪ハイカロリー、効率よくエネルギーが摂取できて
肉食獣の猫の食性に近い栄養バランスになってます。
原材料の品質の高さは、数あるキャットフードの中でもピカイチだと思いますよ。

AATU(アートゥー)

AATUは、イギリスのフードブランド。
日本で販売されてから日が浅いので
ご存じない方も多いかもしれませんが
優秀なフードだと思っています。

 

保証分析値  
タンパク質 34%
脂肪 18%
粗繊維 3.5%
灰分 8.5%
水分 8%

主な原材料(チキン)

チキン(44%)、デハイドレイテッド・チキン(41%)、スイートポテト、ヒヨコ豆、サーモン油、エンドウ豆、アルファルファ、タピオカ、リンゴ、クランベリー、梨、ブルーベリー、マルベリー、オレンジ、ビルベリー、カウベリー、ニンジン、トマト、チコリ、ペパーミント、パセリ、シナモン、マリーゴールド、ネトル、カモミール、ローズヒップ、ユッカ、スピルリナ、ケルプ、アニスシード フェヌグリーク、オレガノ、セージ、マジョラム、タイム
酸化防止剤(ミックストコフェロール)
配合比 85%(チキン):15%(野菜・フルーツ・ハーブ)

AATU

直径1cmくらい、厚みはなく平べったいです。

 

値段:1kg 3630円
コスパ:10gあたり 36円

AATUは、タンパク質34%、脂肪18%、合計で52%。
ざっくり計算すると、糖質は28%くらいでしょうか。
ドライフードとしては、まずまずの糖質量。

オリジン同様、酸化防止剤はミックストコフェロール。
それ以外の食品添加物不使用で、安全性が高いフードです。

タンパク質源として、
生肉とデハイドレイテッド肉のみ使用、
植物性のタンパク質抽出物は使っていないので
アミノ酸スコアも高いと思われます。

AATUには、チキン、サーモン&ニシン、ダック、と
3種類のドライフードがあるんですが、
それぞれミネラルの配合率にかなり違いがあります。
他のキャットフードにはあまり見られない珍しい特徴ですね。

要チェックのミネラルを抜粋してみました。

  チキン ダック サーモン&ニシン
 リン 0.85% 1.26% 0.87%
 カルシウム 1.44% 2.28% 1.13%
 ナトリウム 0.24% 0.29% 0.52%

ダックのリン値が高めなのが気になるかも知れませんが、
その分、カルシムもしっかり多いので、
ミネラルバランス的には問題ないです。

腎臓に不具合がなければ、気にしなくてもよいですよ。
腎機能の低下がある猫さんは避けたほうが良いかもしれません。

サーモン&ニシンのナトリウム量がやや多めです。
これも適量の範囲内なので、さほど気にすることはないですが
腎不全などによる高血圧がある場合は避けてください。

たくさんの種類のハーブを使用しているのも特徴的です。
ハーブを使用したフードはけっこうありますが、
これだけたくさんの種類のハーブを使っているフードはなかなかないです。

抗酸化作用、消化促進、抗菌、抗ウィルス、など、
猫にとってありがたい効果のあるものを中心に使われているようです。

ハーブ特有の香りのせいで、
食いつきが悪くなるんじゃないかな?と思いましたが
そんなことは全然なく、我が家にいる3頭の猫たちは
みんなAATUが大好き。
比較的嗜好性の高いフードだと思います。

穏当な栄養バランスなので、
あらゆる年代の猫さんに大丈夫なフードです。

特にチキンは、リン値が比較的低く、
ナトリウム値も低いので、腎不全療法食の代用として
使えるフードだと思っています。

我が家の14歳の猫たちも
ほんのりと腎機能の低下がみられるので
AATUチキンをローテーションの一部として愛用しています。

AATU(アートゥー)

穏当な栄養バランスで、全年齢に対応できるキャットフード。
原材料の品質もとてもよく、安心して与えられますよ。
豊富な種類のハーブで、猫の健康をアシストしてくれるのも心強いです。

アーテミス フレッシュミックスフィーライン

アーテミスはアメリカのフードブランド。
日本での販売も長く、実績のあるフードだと思います。

保証分析値  
タンパク質 30%
脂肪 20%
粗繊維 3.0%
灰分 6.1%
水分 10%

主な原材料

フレッシュチキン・ドライチキン・えんどう豆・大麦・米糠・鶏脂肪(混合トコフェロールによる保存処理済)・チキンスープ(天然風味料)・ドライ魚肉・フラックスシード・硫酸水素ナトリウム・塩化コリン・タウリン・乾燥チコリ根・ケルプ・人参・リンゴ・トマト・ブルーベリー・ほうれん草・クランベリー・ローズマリーエキス・パセリフレーク・グリーンティエキス・大麦エキス・L‐カルニチン・ラクトバチルスアシドフィルス・ビフィドバクテリウム アニマリス・ラクトバチルスロイテリ・キレート亜鉛・ビタミンE・ナイアシン・キレートマンガン・キレート銅・硫酸亜鉛・硫酸マンガン・硫酸銅・チアミン硝酸塩・ビタミンA・ビオチン・ヨウ化カリウム・パントテン酸カルシウム・リボフラビン・ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)・ビタミンB12・酸化マンガン・亜セレン酸塩ナトリウム・ビタミンD・葉酸

アーテミス

直径1cmくらい、厚みはあまりなく
平べったい形です。

値段:1kg 2310円
コスパ:10gあたり 23円

アーテミスフレッシュミックスフィーラインは、
タンパク質30%、脂肪20%、合計で50%。
ざっくり計算すると、糖質は31%くらいでしょうか。
すでにご紹介したオリジンやAATUには劣りますが
ドライフードとしては、合格ラインの糖質量だと思います。

食品添加物は、酸化防止剤のミックストコフェロールのみ。
安全性の高いフードです。

タンパク質源として使われているのは
生肉チキン、ドライチキン、ドライ魚肉だけ。
全て動物性タンパク質なので、アミノ酸スコアも高いでしょう。

ドライチキン、ドライ魚肉、というのが
表現があいまいでわかりにくのですが、
輸入代理店の公式ページの説明を読む限り、
おそらく、いわゆるミールではないかと思われます。

ミールではありますが、比較的良質です。
副産物不使用ですし、人が食べられる品質のものしか
使用していないと明言しています。
さらにチャイナフリー(中国産不使用)でもあります。

ミールに忌避感を持つ方もいらっしゃいますが、
管理人もみじは、副産物不使用&ヒューマングレード食材なら
許容範囲内、と判断しています。

ちなみに、「魚肉ドライ」の魚肉は
メンハーデンというニシン科の魚だそうです。

すでにご紹介したオリジンやAATUとは違い、
穀物を使ったキャットフードです。

管理人もみじは、グレインフリーにはこだわっていません。
色々な食物を食べるのがよい、という考えなので
むしろ穀物もある程度はとったほうが良いと思っています。

アーテミスで使われている穀物は大麦と米ぬか。
精製していないそのままの大麦と米ぬかはどちらも低GI。
精製した麦(小麦粉など)や白米、玄米と比べても
血糖値を上げにくく太りにくい、猫にふさわしい穀物だと思います。

全年齢の猫に与えられるキャットフードですが、
特に高齢の猫におすすめのフードです。
タンパク質がやや控えめで高脂肪、ハイカロリーなので
(100gあたり392カロリー)
タンパク質を控えつつも、少ない量でカロリーをきちんと取れます。

高齢猫は活動量が減るから低カロリー、が一般的ですが、
同じ量のカロリーを取るのなら
食事量が少なくて済むハイカロリーの食事のほうが
胃や腸に負担が少なくて済むので
管理人もみじは高齢猫にこそ、ハイカロリーの食事をおすすめしたいです。

脂肪が多いと胃もたれとか、
消化に悪いんじゃないかな?

そうですね、ヒトの場合はよくそれが言われます。

でも、肉食獣の猫は、脂肪を消化する酵素の働きが強いので
脂肪の消化吸収は得意なんです。
ヒトがイメージする脂肪とはちょっと違う。
猫に効率よくカロリー摂取をしてもらいたかったら
脂肪を多めに与えるのが正解ですよ。

総合的に見て、コスパに優れたキャットフード。
この原材料の品質とこの栄養バランスで、このお値段、
良心的だなあ、と思います。

我が家の猫たちはみんなアーテミスが大好き。
嗜好性の高いフードだと思います。
主に食が細くてやせっぽちの愛猫ジジに与えています。

アーテミスには、フレッシュミックスフィーラインのほかに、
H.I.Tというシリーズもあります。

こちらは、高タンパク高脂肪ハイカロリー、
すでにご紹介したオリジンと同程度の栄養価、
こちらもおすすめです。

原材料がオリジンとはかなり異なっているので
食物のバリエーションを増やす意味でも、
またオリジンが好みでない猫さんにも、おすすめですよ。

管理人もみじは、穀物も食事に取り入れたいと思っているので
オリジンとローテーションで与えていました。

アーテミス

アーテミスフレッシュミックスフィーラインは、
タンパク質やや控えめで、高脂肪。
全年齢の猫に与えられますが、特に高齢の猫に向いた栄養バランスです。

アーテミスH.I.Tは、高タンパク高脂肪ハイカロリー。
全年齢の猫に与えられますが、腎機能の低下がある場合は
避けたほうが良いかもしれません。

まとめ

キャットフード選びの基本的なポイントは3つ。

  • 食品添加物不使用
  • 糖質控えめ(タンパク質+脂肪が50%以上)
  • アミノ酸スコアが高い

この3つのポイントを抑えたうえで、
あなたの愛猫にあった栄養バランスのフードを選んであげてください。

ご紹介したキャットフードはほんの一部、
ほかにもよいキャットフードはたくさんありますが
管理人もみじ自身が愛猫に与えていてよかった、
と思えるものだけを厳選してご紹介しています。

あなたの愛猫のフード選びに、
少しでもお役に立てたらとてもうれしいです。

コメント

  1. 中井由美子 より:

    こんにちは、もみじさま、いつもお世話になっています。一つ教えて下さい。飼い猫の主食はウエットが殆んどで、ドライフードは少ししか食べません。ブログでドライフードは、高タンパク高脂質が良いらしいので、高タンパクのオリジンとブラバンソンヌをサンプルで購入し
    ました。どちらも高タンパクですが、主食がウエットでこちらもまた高タンパクです、1日少量ずつですが7食も食べます。こんな場合オリジンもブラバンソンヌも与えても良いでしょうか?オリジンもブラバンソンヌも糖質は入ってますが少ないですね。腸内環境に悪くないかと心配になり、ご相談したくなりました。宜しく御願いします。

    • もみじ より:

      中井由美子さん、こんにちは。
      お返事が遅くなってしまい申し訳ありません。

      ウェットフードが主食とのこと、とても良いことだと思います。

      しかしながら、ウェット主体の食事にも弱点はあって
      おっしゃる通り、タンパク質が多く、糖質摂取量が少ないことで
      腸内環境が悪化しやすくなります。

      なので、そういうスタイルの食事の場合、
      ドライフードはむしろ高糖質タイプを選ぶのをおすすめしたいです。
      ドライは糖質を摂取するために与える、という感じでしょうか。

      我が家にもウェット大好き猫がいて、
      この猫へのドライフードは
      やや糖質多めのものを与えています。

      ざっくり計算ですが、オリジンの糖質は約20%、
      ブラバンソンヌだと27%くらいです。
      ブラバンソンヌならセーフかなと思うんですが
      気になるようなら、もう少し糖質の多いフードを選んでももちろんよいです。

      我が家のウェット大好き猫の場合だと
      基本のドライはオーブンベークド(糖質約37%)と
      GO!のセンシティブ(糖質約33%)、
      時々先輩猫が食べるブラバンソンヌなどを盗み食い、という感じです。

      • 中井由美子 より:

        こんにちは、お忙しいのに本当にすみません。飼い猫は、10才になりますが、ブログでブラバンソンヌはシニア猫用が良いとのお勧めがありましたので、シニア用を与えるとよく食べます。美味しいのですね!ドライもローテーションしたいので、オリジンを考えていましたが、糖質が少ないのと腸内環境も考えたいので、オリジンは辞めたいと思います。教えて頂いて助かります。もみじ様のドライフードも参考にさせて頂きたいと思います。もう一つ教えて下さい。今ウエットフードは腎臓の療法食ではなく、普通の総合栄養食のウエットを与えています、ブログを読んでましたら、療法食はりんの量が少ないようですが、普通のウエットフードは、(アルモネーチャとか、ハッピーキャット等)りんの量が多いでしょうか?来月10歳ですが、腎臓の数値はまだ正常なので、普通食のウエットフードで大丈夫でしょうか?ブログのスペシフィックとかアニモンダニーレンに今から変えた方が良いでしょうか?また、お時間の空いた時に、教えて下さい。本当にすみません。

        • もみじ より:

          中井由美子さん、こんばんは。

          そうですね、ウェットフードは程度の差こそあれ
          ドライフードに比べるとリン値は高いです。
          高タンパク=高リンなので、
          ドライフードに比べるとタンパク質量の多いウェットフードは
          どうしてもリン値が高めになります。

          しかし、総合栄養食のウェットフードなら
          高いリン値に対応するだけのカルシウムが配合されているはずです。
          リンはカルシウムと協力、拮抗作用があるミネラルなので
          リンに対応するだけのカルシウムが摂取できていれば
          大丈夫です。

          問題になるのは腎機能が低下してしまった時ですね。
          腎機能が低下すると、リンの排泄能力が下がるので
          血中リンが増え、普通のフードのリン:カルシウム比では
          対応しきれなくなってきます。

          中井さんの猫さんは10歳とのことですが
          まだ、腎臓関係の数値は正常範囲内とのこと、
          普通の総合栄養食ウェットフードで大丈夫ですよ。

          比較的良質で、食品添加物不使用のフードを与えていらっしゃるようなので
          リンの過剰摂取の心配もないと思います。

          • 中井由美子 より:

            色々と教えて頂き有り難うございます。ウエットは髙たんぱく、髙りんと言うことなので、ドライフードは低りん、糖質が少し多めの30%以上を与えたいです。ブラバンソンヌは成分数値が理想に近いので、食い付きも良いので導入確定です。後、気になるフードがあります。調べるとナウフレッシュは、低りんで、0.5%以上糖質が34%位です。こちらは、もみじ様はどうお考えですか?10歳のウエット主食の猫にお勧めできるフードでしょうか?本当に質問が多くてすみませんです。

          • もみじ より:

            中井由美子さん、こんにちは。
            返信が変な位置になっているかもしれませんが
            お尋ねのナウフレッシュアダルトについてです。

            ナウフレッシュは、ブログでもおすすめしている
            シニア猫にも向いているフードですよ。
            腎不全の猫にもおすすめです。

            我が家でも少し前までは定番フードでしたが
            偏食傾向の強い猫が突然食べなくなってしまったので
            今はブラバンソンヌが主体になっています。

            原材料の品質、栄養バランスともに
            安心感のある良質なフードだと思います。

  2. 中井由美子 より:

    ブラバンソンヌはシニア猫用です。

    • 中井由美子 より:

      主食がウエットなんで、ドライフードはもう少しタンパクが少ないフードの方が良いでしょうか?何回もすみません。

    • 中井由美子 より:

      色々と教えて頂き有り難うございました!本当に勉強になりました。

  3. 中井由美子 より:

    主食がウエットなんで、ドライフードはもう少しタンパクが少ないフードの方が良いでしょうか?何回もすみません。

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