猫の食べ過ぎは栄養不足?3つの原因と対策をご紹介!

猫の食べ過ぎ、原因と対策 猫の食事、栄養

猫が食事を食べ過ぎてしまう時、
単なる食いしん坊だと思ってしまっていませんか?

猫が必要以上に食事を欲しがることには
ちゃんと理由があります。

あなたの猫が食事を食べ過ぎてしまうのは
栄養不足が原因かもしれません。

どんでもない大食いだったわが家の猫の話

14歳になるわが家の猫、ナナ。

1歳になったころ、肥満状態になり、
それに合わせてダイエットフードや
体重管理用の療法食を与え始めました。

そうしたら、とんでもない大食いになってしまったんです。

もともと食べることは大好きで、
一日分の規定量を与えた後も、おねだりしたりはしていましたが、
そんな生易しいものではなく、
際限なく欲しがるような大食いになってしまっていました。

ガマンさせようものなら、延々と大きな声で鳴き続けます。
一度ヤケになって好きなだけ食べさせてしまったら
なんと一度で一日分をペロリと食べてしまいました。

食事の改善をしたことで、ナナの異常な食欲はすっかりおさまりました。
14歳になった今も、相変わらず食べることは大好きですが
適度に食べたら自然と「ごちそうさま」ができる猫になりました。

当時のナナの様子、与えていた食事などを振り返りつつ、
食べ過ぎてしまう猫の原因と対策を書いていきたいと思います。

猫は不足する栄養を求めて食べ過ぎてしまうことがある?

ナナの異常な食欲は、何をしてもおさまる気配がありませんでした。
同時進行で肥満と肝機能の低下に悩まされていた当時、
危機感に突き動かされるままに
猫の体、食事について本を読んだりネットで調べたりしていて
その時思いついたのが「栄養不足」です。

他の動物の話ですが、鹿についてこういうニュースがありました。

シカの線路侵入、目的は鉄分補給

鹿が鉄道の線路に入り込み、事故や電車の遅延の原因になっている。
なぜ鹿は線路に侵入するのかを調べたところ、
不足する鉄分を補給するため、という研究結果が出たそうです。

線路周辺には、電車のレールと車輪との摩擦によってできる
細かい鉄粉が散らばっていて、鹿はそれを食べにくる、ということです。

鹿は、動物の本能で自分に不足している栄養を理解し、
それを求めて線路に侵入していたわけですが、
これが室内だけで暮らす猫だったらどうなるでしょう?

猫を大切にし、きちんと食事の管理をする飼い主さんであればあるほど、
キャットフード以外に猫が食べるものはありません。

鹿のように、外を自由に動き回り、
不足する栄養だけを探して食べることができません。
食べられるのはキャットフードだけ。

その時、与えられたキャットフードに
愛猫の求める栄養が不足していたら?

猫せんせい
猫せんせい

うむ、不足する栄養が足りるまで、
キャットフードを食べ続けてしまうこともあるでしょう

猫せんせいに先に言われてしまいましたが、その通り!
ほかに食べるものがなければ、キャットフードを食べ続けるしかないんです。

【不足する栄養が足りるまでひたすら食べてしまう】

これが管理人もみじの出した結論です。

この考え方に沿って、愛猫ナナの食事を見直したら
なんともあっさりと、ナナは小食な猫になりました。

栄養が不足し、大食いになってしまう3つの原因とは?

ナナは、腸活で腸内環境を整え、
高タンパク高脂肪高カロリーの食事に変えることで
適量な食事量を自然に維持できるようになりました。

好きなだけ食べさせても、ある程度の量を食べたら
自然と「ごちそうさま」ができます。

肥満も解消、気になっていた内臓の不具合も治りました。

あの頃のナナの様子と食事内容の変化を思うに
猫の異常な食欲には3つの原因がある、と考えています。

与えているキャットフードに栄養が不足している

ナナに主に与えていたのは、ダイエット用の療法食です。

ダイエット用の療法食ってカロリーが低いですよね。
療法食だけでなく、不妊手術後の猫用とか肥満猫用などの
療法食でないキャットフードも低カロリーのものが多いので
そういうタイプの食事もいくつか試していました。

今にして思えば、これが栄養不足の原因かな、と思っています。

低カロリーフードは脂肪を減らすことで
カロリーを抑えているのですが、
ナナにとっては脂肪、というか
体に必要な必須脂肪酸のどれかが不足していたのかもしれません。

また、キャットフードは脂肪を減らせば糖質が増えます。

たとえば、キャットフードAとBとを比較してみると…

キャットフードA  タンパク質30%、脂肪15%
キャットフードb  タンパク質30%、脂肪10%

同じタンパク質量で脂肪だけを減らす、という条件、
他の栄養素や水分は同じ配合率、というケースで比較すると

キャットフードAの糖質  約33%
キャットフードBの糖質  約39%

このように、脂肪の少ない食事のほうが糖質は増えてしまうんです。

糖質の量を計算する方法は
キャットフードに含まれる糖質を計算する超カンタンな方法
に書いてみたので読んでみてくださいね、カンタンにすぐ計算できます。

糖質の多い食事を強いられたことで、
糖質代謝に関わるビタミンやミネラルが不足していたのかな、
という可能性もあります。

また、当時与えていた療法食やダイエットフードは
植物性のタンパク質が含まれているものばかりだったので
アミノ酸スコアが低くなってしまっていたことも関係あるかも。

と、色々仮説を並べ立ててみましたが、
本当のところ、どれが正解なのか、他に正解があるのか、
正直なところよくわかりません。

ただ、結果としてダイエット用の食事を止め、
高タンパク高脂肪高カロリーの食事にしたことで
ナナの大食いが治った、という事実があるので
少なくともナナにとっては
ダイエット用の食事になんらかの不足する栄養があったのだ、
と推測しているわけです。

ダイエット用フードに限らず、異常な大食いの猫は、
今与えているフードに栄養の不足がある可能性を
考えてみてもいいと思いますよ。

食事に不溶性食物繊維が多すぎる

食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があって、

水溶性食物繊維には、腸内で食べた物をゆっくり通過させる働きがあり、
不溶性食物繊維には、腸内で食べたものを速く通過させる働きがあります。

基本的に、消化吸収力は腸内環境の良し悪しに影響される部分が大きいですが、
食べ物の腸内での通過スピードも影響します。

そこで考えなければいけないのが、不溶性食物繊維の量です。

不溶性食物繊維とは、簡単にいうと食べ物のスジ。
栄養価はありませんが、毛玉対策に多用されたり
カロリーを抑え、フードの量だけを増やすために
使われていることも多いです。

不溶性食物繊維の多い食事をしていたら、
せっかく食べたものがササっと腸内を通過してしまい
消化も不十分なまま、栄養もしっかり吸収できないまま、
ウンチになってサヨウナラ!ということに
なってしまう可能性もあると思います。

消化吸収力が弱く、栄養をきちんと体に取り込めていない

いくら栄養豊富な食事をしていても、消化吸収力が弱かったら?
せっかく食べた食事も、きちんと栄養を体に取り込めないまま
ウンチとして出て行ってしまいます。

量はしっかり食べたけど、栄養をきちんと吸収できていない。
こんな状態だと、猫は不足する栄養を求めて大食いになってしまうことも。

では、なぜきちんと消化吸収ができないのか?
理由を考えてみました。

腸内環境が悪いと腸の動きが悪くなる

腸内環境がよいと、善玉菌が活発に働き
胃酸の分泌を促す、腸のぜん動運動が活発になるなどして
消化吸収力が上がります。

逆に腸内環境が悪ければ、悪玉菌の影響で
腸の動きが悪くなり、ぜん動運動も弱くなってしまいます。

悪玉菌のせいで、腸の働きが弱くなると
食べたものからきちんと栄養を取り入れることができなくなり、
そのままウンチになって出て行ってしまいます。

食べているのに栄養をうまく取り込めない、
だから栄養を求めてさらに食べたがる。

腸内環境が悪いと、このようなことも起きてしまうことがあるんです。

猫の食べ過ぎ、原因は?

  • 与えているキャットフードに、栄養が不足している
  • 与えているキャットフードに不溶性食物繊維が多すぎる
  • 腸内環境が悪く、腸の働きが弱り、栄養をきちんと消化吸収できない

猫の食べ過ぎ、対策は?

猫の食べ過ぎは栄養不足が原因。
でも栄養不足になってしまう理由も複数あって
どれがうちの猫にとって原因なんだろう?
と迷ってしまいますよね。

管理人もみじ自身も、正確にわかってはいませんでしたし
これをきちんと探ることはほぼ不可能だと思います。

なので、まずはすぐにできることから試してみませんか?

キャットフードを変えてみる

今与えているキャットフードを変えるだけで
猫の食欲に変化が出てくることもあります。

今より高タンパク、高脂肪のキャットフードに変えてみる

猫は肉食獣、本来高タンパク高脂肪の食事が理想とされています。

今与えているキャットフードでは、
あなたの猫にとってタンパク質や脂肪が不足している可能性もあるでしょう。

たとえば、
タンパク質30%、脂肪15%のキャットフードを与えているとしたら
それを
タンパク質35%、脂肪18%のものに変えてみる。

これだけでも異常な食欲が収まることもあると思います。

この時気をつけてほしいのが、タンパク質の品質です。

タンパク質には、動物性のものと植物性のものがありますが、
体内で効率よく利用されるのは動物性のタンパク質です。

植物性タンパク質にもよい点はあるので、
全否定する必要はありませんが、
植物からタンパク質だけを取り出したものを
多く使用しているキャットフードだと
植物性タンパク質の割合が高くなりすぎて
効率のよい利用が難しくなってきます。

植物からタンパク質だけを取り出した食品とは

  • コーングルテン、小麦グルテンなどのグルテン類
  • 小麦タンパク、ポテトプロテインなど(グルテン同様、植物性のタンパク質)

などがあります。
これらの食品を使ったフードは避けることをおすすめしますよ。

植物性タンパク質は、米や麦、豆類など
植物そのものから少し摂取するくらいで十分です。

今より不溶性食物繊維が少ないキャットフードに変えてみる

不溶性食物繊維とは、カンタンにいうと食べ物のスジ。

ゼロカロリーで栄養もないので、
カロリーを抑えながらかさを増やすために
ダイエット用フードや低カロリーフードに
多く含まれていることが多いです。

また、胃や腸で猫が毛づくろいで飲み込んでしまった毛を
ウンチと一緒に排泄させる効果があると言われているので
毛玉対策フードにも多く利用されています。

腸を刺激する、ウンチの量を増やす働きがあるので
便秘にも効果があると言われていますが、
多すぎるとウンチが硬くなってしまい、かえって便秘になることも。

上のほうでも書きましたが、
腸を刺激することで食べたものが
腸管内を素早く移動するようになるので
しっかり栄養を吸収する前に
ウンチになってサヨウナラ!ということも起こりえます。

今与えているキャットフードが
不溶性食物繊維が多く含まれているタイプなら
不溶性食物繊維が少ないものに変えるだけで
食べ過ぎが改善される可能性もあるでしょう。

不溶性食物繊維ってどこを見ればわかるの?

猫せんせい
猫せんせい

うむ、キャットフードの袋などに書いてある

【保証分析値】を見ればわかります。

袋の裏面や側面に書いてあることが多いです。

ピンボケ気味ですみません。

右画像が「保証分析値」欄のアップなんですが、
赤で囲ったところ、【粗繊維】ってありますよね。
これが不溶性食物繊維です。

画像は、ワイルドキャットのエトーシャというフードなんですが、
【粗繊維】は2%、かなり少ないほうです。

これが、ダイエット用フードや毛玉対策フードになると
5%を超えるものが増えてきます。
多いものだと10%近いものもあります。

愛猫に与えているそのフード、もし不溶性食物繊維が多かったら
少ないものに変えてみるのもいいかもしれません。

【腸活】で消化吸収力アップ!

フードを変えるだけでよい方向に変化する猫もいれば
それだけではあまり変わらない猫もいます。

過剰な食欲の根本的な解決には
【腸活】、腸内環境の改善が必要ではないか?
管理人もみじはそう考えています。

【腸活】で消化吸収力が上がると、
食べ過ぎの猫も驚くくらい小食になることは
わが家の猫をみていると本当に実感するんですよね。

【腸活】には、ダイエット効果もあります。
食べ過ぎ猫さんの多くは肥満の悩みも抱えていると思いますが、
【腸活】で食べ過ぎと肥満、一気に解決できますよ。

【腸活】、何をすればいい?

【腸活】って何をすればいいの?

はい、そこって重要ですよね。

管理人もみじが、愛猫ナナの【腸活】で心かけたのは

  • 消化の良い食事
  • 発酵食品で乳酸菌とビタミン、ミネラルを補給する
  • 水溶性食物繊維を補給する

の3つです。
猫の【腸活】についてはもう少し詳しく書いた記事もあるので
そちらを読んでもらえるとうれしいです。

食べ過ぎや肥満だけでなく、猫の健康全体にとても良い効果があるので
すごくおすすめですよ!

まとめ

猫の食べ過ぎ、過剰な食欲は
消化器官に大きな負担を与える、肥満になる、など
健康に悪影響が大きいです。

飼い主さんにとっても、
ゴハンを欲しがる猫にガマンをさせるのはつらいことで、
猫も人間も、どちらもストレスを感じてしまいます。

猫の食べ過ぎは必ず解決できます。
適度な食事で、猫に健康的な生活を送ってもらい、
猫と飼い主さん、どちらもストレスフリーで過ごせるよう、
ちょっとだけがんばってみませんか?

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