猫の肥満対策、ダイエットキャットフードでは効果がない理由とは?

ダイエットキャットフードについて 新発想猫ダイエット

猫の肥満に悩む飼い主さんの多くが
ダイエット用のキャットフードを与えたことがあると思います。

低カロリーで低脂肪、こんなキャットフードなら
効果バツグン!きっと痩せてくれるに違いない!

しかし、実際には

一日の量をちゃんと守って与えてるのに
全然痩せてくれない…

ちっとも効果がない…

こんな飼い主さんも多いのではないでしょうか?

なぜ、猫の肥満にダイエットフードは効果がないのか?
この記事では、ダイエット用キャットフードでは
猫が痩せにくい理由をわかりやすく説明しています。

猫に低脂肪、低カロリーは意味がない?減らすべきは糖質だった!

低脂肪、低カロリーと聞くと
いかにもダイエットに効果がありそうですよね。

栄養素の中で、カロリーになるのは
タンパク質、脂肪、糖質(炭水化物)の3つですが、
このうち、タンパク質と糖質は1gあたり4カロリーですが、
脂肪は1gあたり9カロリー、
タンパク質や糖質の倍近いカロリーがあります。

同じ1gでも、脂肪だけがカロリーが倍近くある。
だから、ダイエットには
脂肪を減らすのがよい、と言われていて
それは決して間違いではないんですが、
他にもしっかり減らさなければならないものがあるんです。

それは「糖質

猫の場合、いくら低脂肪でも、どれだけ低カロリーでも、
糖質が多いキャットフードでは、
ダイエットはなかなか成功しないんです。

猫は糖質で太る!その理由とは?

最近、ヒトの世界でも糖質制限ダイエットが流行してますよね。

糖質を減らすことでダイエットができるのはなぜか?
主な理由は2つ。

  • 糖質も余れば脂肪(中性脂肪)になる
  • インスリン分泌を減らせる

糖質を摂りすぎると、余った分はそのまま脂肪になります。

また、糖質を摂取すると、
血液内の糖質量をコントロールするために
インスリンが分泌されますが、
インスリンには、脂肪を蓄積させたり
分解しにくくする働きもあります。

なので、糖質をたくさん食べてインスリン分泌が増えると
脂肪が溜まりやすくなり、肥満になりやすくなるんです。

猫もヒトと同じ哺乳類、
糖質を摂りすぎると脂肪になってしまうことも
インスリンの分泌が増えれば太りやすくなることも同じです。

猫が糖質で太りやすい、さらなる理由とは?

糖質も余れば脂肪になってしまう。
糖質をたくさん食べてインスリン分泌が増えると太りやすくなる。

ここまではヒトも猫も同じです。

しかし、猫にはヒトとは違う理由で
ヒトよりもさらに糖質で太りやすくなる理由があるんです!

ネコの高い肥満発生状況 (25~50%)が示すように、
ネコはその代謝特性から
インスリン抵抗性に陥りやすく、
肥満しやすい動物である。
(獣医学博士 岩崎永治の論文
「猫の代謝特性と肥満」より引用)

この論文では、猫が肥満になりやすい理由を
いくつか挙げていましたが、
そのまま引用するととんでもなく長くなっちゃうので
管理人もみじが要約してみました。

この論文では、猫が肥満になりやすい理由として

  • 肝臓に糖質(ブドウ糖)を取り込む能力が低い
  • インスリンシグナルの伝達能力が低い
  • 血漿中のアディポネクチンが少ない

この3つの要素を挙げていました。
医学とかの知識が皆無に等しい管理人もみじには
さっぱりわからない言葉ばかりだったので
自分なりに調べて、私同様詳しくない方にも
わかりやすいように説明してみますね。

猫は肝臓に糖質(ブドウ糖)を取り込む能力が低い

穀物などの炭水化物食品を食べると
胃や腸で消化され、最終的にブドウ糖になります。

ブドウ糖は血液中に流れ込み、血糖値を上昇させますが
血糖値を下げるために、体はまず肝臓にブドウ糖を取り込んで貯蔵します。

取り込み切れないブドウ糖は、
そのままにしておくと血糖値を上げてしまうので、
すい臓がインスリンを分泌し、血糖値を下げてくれます。

肝臓がブドウ糖をたくさん取り込んでくれれば
インスリンの分泌は少しで済みますが、
少ししか取り込んでくれないと、インスリンをたくさん出して
血糖値を下げなくてはなりません。

つまり、肝臓のブドウ糖取り込み能力が低いと
インスリンをたくさん分泌するようになってしまうんですね。

肝臓のブドウ糖取り込み能力が低い猫は、
同じ量の炭水化物を食べていても
ヒトや犬よりたくさんのインスリンが必要になるんです。

猫はインスリンシグナルの伝達能力が低い

インスリンシグナルとは、
ブドウ糖を細胞の中に取り込むための
刺激の伝達です。

ブドウ糖は、肝臓だけでなく
筋肉や脂肪にも取り込まれますが、
その時に活躍するのがインスリン。

でもインスリンがあるだけでは
血液中のブドウ糖は筋肉や脂肪に取り込まれません。
インスリン受容体というところにインスリンがくっつき、
くっついたことによる刺激を筋肉や脂肪に伝えることで
初めてブドウ糖を受け入れられるんです。

どうやら猫は、ヒトや犬に比べて
このインスリンシグナルの伝達能力が低いようです。

伝達が少ししかできないと、
血液から取り込めるブドウ糖の量も少なくなるので
血糖値が下がりにくく、そのために
さらなるインスリンの分泌が起こりやすくなってしまうんです。

血漿中のアディポネクチンが少ない

アディポネクチンとは、ホルモンの一種で
「やせホルモン」「長寿ホルモン」などと
呼ばれることもあるようです。

アディポネクチンについては
オムロン ヘルスケア株式会社のHPの解説が
とてもわかりやすかったのでリンクを貼っておきますね。
「やせホルモン」と呼ばれる「アディポネクチン」って何?

アディポネクチンには、
脂肪の燃焼を助ける効果、
動脈硬化を予防する効果などがあるようですが
猫にとって特に気になるのは
インスリンの働きを高める効果がある、ということです。

ヒトや犬と比べると、猫は血中のアディポネクチンが少ない。
ということは、インスリンの働きを高める効果もあまり見込めず
ここでも猫はヒトや犬より多量のインスリンを必要としてしまうんです。

結論!猫はインスリン抵抗性になりやすいから太りやすい

  • 肝臓に糖質(ブドウ糖)を取り込む能力が低い
  • インスリンシグナルの伝達能力が低い
  • 血漿中のアディポネクチンが少ない

ここまで、猫が肥満になりやすい理由について説明してきましたが、
上に挙げた理由のすべてがインスリン分泌に関わるものである、
ということがわかると思います。

3つの理由すべてが、インスリン分泌を増やすものなんですよね。

これって、猫の食性を考えたら当たり前かな、という気もします。

猫は真性の肉食獣、もし野生の状態でいたら
食べるのは小動物、爬虫類や昆虫などの生き物であり、
自分から穀物や豆などの糖質が多く含まれるものを
食べることはありません。

だから口に入る糖質もほんのちょっぴり。
捕らえた獲物のお腹に入っている穀物などを
一緒に食べてしまうくらいでしょう。

糖質の摂取量がちょっぴりなら
インスリンだってちょっぴりあれば十分。
肝臓がブドウ糖を取り込む能力が低くても
インスリンシグナルの伝達能力が低くても
アディポネクチンが少なくても
どうってことないわけです。

で、話を戻しますが、
インスリンの分泌が多い状態が長く続くと
ヒトも猫も「インスリン抵抗性」という状態になってしまいます。

インスリン抵抗性とは

インスリンに対する感受性が低下し、インスリンの作用が十分に発揮できない状態。
(厚生労働省 e-ヘルスネット より引用)

これは、カンタンにいうと、インスリンが効きにくい状態、
ということです。
長らくインスリンの大量分泌が続くと
今までなら10で足りていたインスリンが
12、15…とより多くの量でないと効かなくなる、ということです。

なので、効かせるためにさらなるインスリンの分泌を呼び起こす、
インスリンの分泌が増えたことで、ますます抵抗性が強くなる…
という負のループが出来上がってしまうんです。

インスリンが肥満の原因になることは
猫にとってのインスリン~肥満ホルモンと呼ばれる理由とは?
にも書きましたが、インスリンの大量分泌は
猫を肥満にしてしまうんです。

ここまでのまとめ
  • 猫は脂肪ではなく、糖質で太る~インスリン分泌が原因!
  • 猫はヒトや犬よりインスリン分泌が増えやすい!
  • インスリン分泌が多いと「インスリン抵抗性」になりやすく、
    さらに太りやすくなる!

猫がダイエットキャットフードでダイエットができない理由とは?

ここまでずいぶんと長く書いてしまいましたが
読んでくれているあなたに
インスリン分泌の原因になる糖質こそが
猫を肥満にする本当の原因だということをわかってほしくて
色々たくさん書いてしまいました。

さて、やっと本題です。
なぜ、ダイエットキャットフードで猫の肥満が解決できないのか?

代表的なダイエットフードと、高タンパク高脂肪のフードを比べてみてください。

オリジン キャット&キトゥン

サイエンスダイエット アダルト ライト 
肥満傾向の成猫用

同じ成猫用で、左は特に問題のない健康な猫用、
右は肥満傾向の猫用です。
このふたつの製品の栄養素を比べてみました。

  オリジン キャット&キトゥン
(画像左)
サイエンスダイエット
アダルト ライト
(画像右)
タンパク質 40.0% 28.0%
脂肪 20.0% (最大値)10.0%
粗繊維 3.0% 8.0%
灰分 (推測値)5.0% 7.0%
水分 10.0% 10.0%
糖質 22.0% 37.0%

どうでしょう?
サイエンスダイエットのほうが
かなり糖質が多いですよね。

糖質が多い」。
これこそがダイエットキャットフードで
猫がなかなか痩せられない一番の原因なんです!

上でも書きましたが、
脂肪はタンパク質や糖質の2倍近いカロリーがあります。

だから低カロリーを目指すと
脂肪を減らさざるを得ないわけですが
代わりに糖質が増えてますよ、ということなんです。

多少の違いはあれど、
多くのダイエットキャットフードは
サイエンスダイエットアダルトライトと
似たような栄養バランスになっています。

愛猫のダイエットのために与えているそのフード、
「ちっともやせない」「効果が感じられない」
そう思ったら、フードに含まれている糖質量を
チェックしてみてくださいね。

 

糖質の量ってどうやったらわかるの?
キャットフードの袋を見ても
どこにも書いてないよ?

ハイ、どのキャットフードでも
糖質がどれくらい入っているかはまったく記載されてないんです。

でも、ちょっと計算するだけで
キャットフードに含まれる糖質はカンタンにわかります。
計算する方法は、下の記事で書いたので読んでみてくださいね。

まとめ~猫のダイエットには糖質を減らすことが必要!

猫を太らせてしまうのは、脂肪よりも糖質。

低脂肪、低カロリーを謳い文句にしていても
その代わりに糖質が増えているようなキャットフードでは
多くの猫たちのダイエットはなかなか成功しません。

猫の肥満を解消したくて
ダイエットキャットフードを与えている、
でもなかなか効果が出ない、ちっとも痩せてくれない。

そんな悩みを持つ飼い主さん、
今与えているキャットフードの
糖質の量をチェックしてみてくださいね。

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