猫にとってのマグネシウム~不足する方が怖い3つの理由とは?

愛猫の食事に興味がある人ならきっと聞いたことがある、こんな言葉。

「マグネシウムはストラバイト結石の原因です」
「キャットフードはマグネシウムの少ないものを選びましょう」

嫌われてますね、マグネシウム。

でも、猫の体の中で、マグネシウムがどんな働きをしているか知ってますか?
人と同じように、哺乳類である猫にもマグネシウムをはじめとする
各種ミネラルはとても大切な栄養素なんですよ。

この記事では、マグネシウムが猫の体でどんな働きをしているのか、
不足するとどんなことが起こるのかをわかりやすく説明しています。

猫の体を健やかに保つ、マグネシウムの大切な働き3つ

マグネシウムの働きの中で、特に猫によくある不調や病気と
関連があるものをあげてみました。

骨を作る!カルシウムとの共同作業

骨は主にリンとカルシウムからできていますが、
マグネシウムも骨を作ることに深いかかわりがあります。
マグネシウムは骨を作る細胞に働きかけ、
骨の中に入るカルシウム量を調節する働きがあり、マグネシウムが不足すると、せっかくとったカルシウムが骨形成に役立ちません。

高血圧を予防する!

マグネシウムには、動脈を広げて血液の通りを良くし、
血圧を下げる働きがあり、高血圧を予防してくれます。

インスリンの働きを応援する!

マグネシウムは、インスリンを作る最初のほうで必要な物質を作る手助けをしています。
直接インスリンを作っているわけではありませんが、マグネシウムの不足で
結果的にインスリンの分泌が滞ってしまいます。
また、インスリンには血液中のブドウ糖を体全体に運ぶ役割がありますが、
マグネシウムが不足するとこの役割もうまくいかなくなってしまいます。

マグネシウムが不足すると、猫に起きるかもしれない危険なこと3つ

上で書いたマグネシウムの大切な3つの働き。
これらがマグネシウムの不足でうまく行かなくなった時、
いったいどんなことが起こりえるのでしょうか?

骨がうまく作れないと骨粗しょう症!さらに尿路結石も?

マグネシウムの不足が原因で、骨がきちんと作れないと
骨は少しづつ弱くなっていきます。
そして行き着く先が、骨粗しょう症なのです。
ヒトの骨粗しょう症はカルシウム不足が原因なのが多いみたいですが
猫の場合、マグネシウムを極端に制限したキャットフードのせいで
マグネシウム不足が原因の骨粗しょう症になるリスクが高くなります。

そしてさらに!
マグネシウム不足のせいで骨に取り込まれなかったカルシウム。
これはいったいどうなるのでしょうか?

骨に取り込まれず余ったカルシウムは血液中にとどまり
リンと結びつけばリン酸カルシウムになります。
これが体内のあちこちに沈着することを「石灰化」って言いますが
血管の中に沈着すれば動脈硬化や心臓の病気につながります。

そしてそのまま血液と一緒に腎臓へ、さらには膀胱に運び込まれると
今度はシュウ酸カルシウム結石の原因にもなってしまうんです!
また、猫の場合シュウ酸カルシウム結石ばかりが言われますが
上に書いたリン酸カルシウムも結石になりえます。

このカルシウムの結石はストラバイトよりやっかい。
ストラバイトなら酸性環境で溶けてしまうので、
オシッコを酸性にすることで治療できますが
カルシウムの結石は何にも溶けず、物理的に取り出す、
つまり、手術しか治療方法がないんですよ。

高血圧予防とマグネシウム、猫の慢性腎不全の重要ポイント

慢性腎不全の猫と暮らしているあなたなら、
マグネシウムが高血圧を予防すると聞いて、「ん?」と
思ったんじゃないでしょうか?

慢性腎不全になってしまうと、腎臓への負担を減らすために
高血圧にならないようにするのがとても大切になってきます。
そのため血圧降下剤を処方される猫も多いはず。
ナトリウムを控えるよう言われるのも血圧を上げないようにするためです。

ナトリウム、そしてカルシウムにも動脈を収縮させる働きがあり、
そのことで血圧をあげる働きがあるのですが、
それに対抗するのが動脈を広げる効果があるマグネシウム。
ミネラルはこんなふうに、互いに作用を及ぼしあって
体内のさまざまな機能をバランスよく保つようにできているのです。

血圧を下げたいのに、マグネシウムが足りない。
マグネシウムを必要以上に減らしてあるキャットフードだと
こんなことも起きてしまうのです。

猫の肥満や糖尿病の原因に?マグネシウムとインスリンの深い関係

マグネシウムが不足するせいで、インスリンの働きが悪くなると
糖尿病にかかるリスクが高くなる。
これは近年ヒトの医学でも注目されていることで
ヒトと同じ哺乳類である猫も同じようにリスクが高まってしまいます。

なかでも糖尿病とメタボリックシンドロームの危険性は飛躍的に高まるため、注意が必要です。

(マグネシウムについて書かれた記事、医療サイトMedical Noteより引用)

 

マグネシウムはストラバイトの原因、これを簡単に論破してみる

ここまでマグネシウムが猫にとって不足が心配される
大切なミネラルであることを書いてきましたが、
「でもストラバイト結石になるからダメなんでしょ?」
とまだ思うそこのあなた!

マグネシウムがストラバイトの原因ではないことを
簡単に証明して見せますよ~。

それは水の硬度の話。
水の硬度はマグネシウムとカルシウムの含有量で決まります。
多ければ硬水、少なければ軟水。

ヨーロッパやアメリカは地域ごとのばらつきがあるとはいえ、
水はほとんどが硬水です。

そして日本は軟水。

猫が水道水を飲んでいると仮定するとヨーロッパやアメリカの猫は
日本よりストラバイト結石ができるリスクが高いことになります。
でもそんな話は聞いたことがありません。

「猫にミネラルウォーターを飲ませてはいけません」
こんな言葉もよく聞きますが、
アメリカやヨーロッパの猫たちがどんな水を飲んでいるかがわかれば
このセリフがいかにばかげているものかわかりますよね。

それに一口にミネラルウォーターと言ってもその硬度はさまざま。
特に国産のミネラルウォーターは
日本の平均的な水硬度より低いものが多いのに…
誤った知識や雰囲気だけでものを言うのはホントにやめてほしいです。

管理人もみじの猫たちはミネラルウォーター飲んでます。

管理人もみじは、猫にとって
マグネシウムやカルシウムの増強が必要だと考えています。

なので飲み水にやや硬度の高いミネラルウォーターを取り入れてますよ。

さらにミネラルが含まれているサプリメントも愛用しているので
キャットフードと水道水の猫さんより
マグネシウムやカルシウムの摂取量は明らかに多いはずです。

でもストラバイトで悩んだことは一度もないですよ、これホントです!

まとめ~マグネシウムは猫の健康に深く関わる大切なミネラルです

マグネシウムは猫の健康にとって大切なミネラルです。
ストラバイトを恐れて無節操にマグネシウムの摂取を制限するのは
まったくばかげています。

猫の健康のためには、マグネシウムと
それに見合ったカルシウムをきちんと摂取することが必要。

それでもどうしても心配な方は
猫のためのストラバイト講座その3~真犯人は誰だ!?を読んでみてください。
ストラバイトができてしまう本当の原因、
仮にできたからって過剰反応する必要はない、
ということをわかりやすく説明しています。